昭和51年5月30日
写真を撮り始めて1年少しが経過し、関西の鉄道については、少しずつですが見て廻ることができました。自然な成り行きで(?)次は関西以外の大手私鉄の写真を撮りたいと思うようになりました。
岐阜に着き、まず対面したのが、国鉄駅前まで乗り入れていた市内線の電車でした。この電車は、もと北陸鉄道の金沢市内線を走っていたものです。
新岐阜駅に入り、いよいよ真っ赤な名鉄の車両に会えました。それら車両のほとんどが車両がクロスシートだったのは驚きで、このような電車に毎日乗れる利用客をうらやましく思ったものです。
美濃町線の600系です。この電車の写真を本で見たとき、何て素敵な電車だろうと思い、実物を見るのを楽しみにしていました。しかし、このとき見た車両は白帯が無くなり締りがなく、また「箱」のようなデザインでがっかりしたものです。
600系は、この写真のように正面から斜め15度ほどの角度で見るのが美しい電車だと思います。
このとき駅構内にいた親切な駅員さんが、名鉄の車両についていろいろ説明してくれました。やはりパノラマカーは自慢であったらしく、説明に熱が入っていました。既にパノラマカーの写真は撮っていましたが、駅員さんが自慢するので、更に1枚撮りました。
ふと運転席への出入りはどうするのかと思い聞いてみたところ、早速電車到着直後のホームに連れていかれ、「このとおりだ、写真を撮ったらどうだ」と勧められ、写した1枚です。
谷汲線の510+520です。この電車の存在は全く知りませんでしたが、上の駅員さんに「是非撮りなさい」と勧められ撮った1枚です。この頃でも前近代的なスタイルに驚いたものですが、その後30年近く経った現在まで、特別とは言うものの1両が残ったのは奇跡的なことと思います。
名鉄初の高性能車5000系です。丸みを帯びたスタイルが魅力的です。
この頃、塗色変更の過渡期だったようです。この他にもクリームに赤帯の車両を見かけました。写真は3700系のク2700です。この形式は、このとき既に一部が琴電に譲渡されていたようです。
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