ちょっとむかしの電車のアルバム(野上電気鉄道)

野上電気鉄道

2005.3.15掲載
2012.8.16、11.11更新

 野上電鉄は、JR紀勢線の海南から山間に入っていく11.4kmの電化私鉄でした。
 他の地方私鉄と同様、モータリゼーションの進展により経営が苦しくなり、昭和40年台半ばには全廃の方針が出されていました。
 しかし、オイルショックにより乗客の増加もあり、昭和50年には、赤字額の補填を国から受ける欠損補助金を活用して存続するよう方針変更されました。
 保有車両を増やし、30分間隔の運転に増加しましたが、長くは続かず、昭和58年には45分間隔に減便されてしまいました。
 平成4年に国からの欠損補助金見直しにより、支援打ち切りの対象になり、平成6年3月31日で路線は廃止され、会社も解散されました。
 廃線後、一部の駅跡は公園整備され、また線路敷はサイクリングロードになっているところもあるようです。

<歴史>(昭和50年以降)
 
 平成6年3月31日 全線廃止

<ちょっと昔の時刻表>
 
 昭和55年当時のものです。ほぼ30分間隔で、割と朝早くから夜遅くまで運転されています。

日方
登山口
555
626
622
654
652
724
722
754
752
824
822
854
この間
約30分毎
1805
1837
1835
1907
1905
1937
1937
2009
2005
2037
2035
2107
2105
2137
登山口
日方
609
640
639
710
709
740
739
810
809
840
846
917
この間
約30分毎
1852
1923
1922
1953
1952
2023
2022
2053
2052
2123
2122
2153
 

<写真>(クリックすると拡大します)
 

(1) クハ100形他 日方
S51.3.14
(2)日方
S51.3.14
(3) クハ100形 日方
S51.3.14
(4) モハ20形 日方
S51.3.14
(5) 元富山地鉄デ5010形
日方 S51.3.14
(6) モハ30形 日方
S61.5.3
(7) クハ100形 日方
S61.5.3
(8) デ10形 日方
S61.5.3
(9) デ10形 日方
S61.5.3
(10) デ10形車内 日方
S61.5.3
(11) 日方
H6.3.27
(12) デ10形 日方
H6.3.27
(13) モハ30形 日方
H6.3.27
(14) モハ20形 日方
S61.5.3
(15) モハ20形 日方
H6.3.27
(16) モハ30形 日方
H6.3.27
(17) モハ30形 日方
H6.3.27
(18) モハ30形 登山口
H6.3.27
(19) モハ30形 登山口
H6.3.27
(20) モハ20形 竜光寺前−動木
H6.3.27
(21) モハ20形 竜光寺前−動木
H6.3.27
(22) モハ20形 竜光寺前−動木
H6.3.27

<思い出など>
 
 昭和51年3月に友人と和歌山に出かけた際に、海南まで足をのばして日方・連絡口で写真を撮りました。このときの写真が上の(1)〜(5)です。
 車体の色が青地に黄帯からクリームと朱色の2色へ変更されているときで、新旧塗装の車両や富山地鉄から購入した改造前の車両を撮ることができました。ただ、ポケットカメラ(110フィルム)での撮影だったので、あらためて撮りに行きたいと思いながら、日が経ってしまいました。

 2回目の訪問は、それから10年が過ぎた昭和61年で、買ったばかりのズームレンズを携え、日方で撮影して登山口まで往復しました。このときの写真が(6)〜(10)です。
 車両の塗装が全て変わった以外、前回訪問から大きな変化は無いように思われました。

 その後、厳しい経営が続いていると聞いていましたが、ついに廃止されることになったので、最後の日曜日に訪問しました。
 廃止前には、荒廃してしまったと言われていた同電鉄でしたが、その日は小春日和で名残を惜しむ人で賑わい、いやな思いもせず、最後の活躍を見ることができました。  

<訪問時の状況>(撮影記録のページへ)

 昭和51年3月14日
 昭和61年5月3日
 平成6年3月27日

(乗車時の切符を持っているかもしれません。見つかれば掲載します。)

<リンク>
 
 鉄道趣味のページ 和歌山の鉄道 > 野鉄資料館
  野上電鉄の歴史、車両、廃線後の状況と豊富な資料を提供されてます。

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